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鉄九郎の青?裸々な日常 第109号


2004年11月1日〜30日

あっちこっちで弾いてます

11月1日(月)
土蜘の上の巻、「切禿(きりかむろ)」という曲がある。まあまあポピュラーな曲なのだが、ウチの方(松永流)ではあまりやらない。演奏会で一度、お浚い会で一度弾いたくらいだ。しかもタテ三味線では弾いてない。その「切かむろ」を家元が弾く。僕も乗せていただいている。今日が下ざらい。

11月2日(火) 「日本賞」パーティ
NHK第31回「日本賞」というのがあります。夕方からNHKホールで発表があり、その模様はテレビで中継されていた。その受賞パーティがNHKのひろーーいスタジオであります。その時に日本的な音楽ということで呼ばれました。すごいですね、屋台はたくさん出ているし、芝居小屋みたいなたたずまいはあるし、野点が出来ている、見事にパーティ開場になっています。まぁ、スタジオですものね、どんなものにもなりますね。

来年の大河ドラマは「義経」ということなんだそうで、勧進帳をやってくださいということです。でも唄方はいないのです。やっぱ弾き唄いですか、邦さんと二人で弾き唄い、お囃子は川島(佑介)さんたちが来てくださっています。勧進帳のあとはいくつか合方集をやりました。

二時間余りで無事終了して邦さんと小野木さんと一緒に事務所に戻りうち合わせを。近所のいつも行くお店でやっていたら、(新良)幸人くんから電話が。幸人くんはNHKの番組のリハだったらしく、終わったというので合流いたしました。幸人くんといると沖縄にいるみたいだ。

11月3日(祝) 日芸歌舞伎「寺子屋」
朝6時40分起床。うーーーん眠い。日大芸術学部の歌舞伎・舞踊研究会の公演に、娘が子役として出演する。子役の集合が8時15分というのだから仕方がない。はりきって参りましょう。楽屋入り。

あとから来る松竹衣裳のお姉さん方たち。「あっ!」「あっ!」「どうしたんですか、こんなに早く」見事な驚きをしてくれる。みんな一緒に巡業やらに行ったメンツだ。10時30分より舞台稽古。黒御簾(=歌舞伎のお芝居の進行にあわせて演奏する長唄は、舞台下手の御簾の中で演奏されるので、「黒御簾」とは場所の名前でもあり、そこで演奏される音楽も指すのです)は鉄平・鉄駒にまかせてある。僕は「となり柿の木」やら「心のこして」やらを唄ったりする。

無事リハが終わり、13時30分開演。寺子屋の男の子に扮した娘はうれしそうだ。セリフも無事に言え、ホッとする。楽しいだろうなぁ、舞台いいよなぁ、とちょっとうらやましい。

11月4日(木)
うーん、眠い。午前中から出かける。あったかいなぁ。良いお天気で。長袖のTシャツ一枚で汗ばむ。

11月5日(金)
以前「ケイコとマナブ」に広告を出していた関係で、こないだインターネット用の取材を受けた。「長唄三味線ってこんな感じよ」的なものなんだけど、それがUPされたそうです。 http://www.keikotomanabu.net/hobby/s/c30-015_00060005.html に行ってみよう。てつくろの稽古場が見られるぞ。そして、長唄三味線やりたい方、いつでも大歓迎しています。このHPの「お稽古のご案内」へリンクして見よう。みんなー来てねーー!!

11月6日(土) 紀尾井町ホール
杵屋弥十郎師のリサイタル。「土蜘」を上中下。上と下を手伝わせていただいた。 上というのは「切禿(きりかむろ)」。この曲は、まあ、やる曲です。ウチ(の流派)では滅多にやらないけれども、他で良くやります。ですから知っています。下がやらない。ほとんどやらない。良い緊張感でした。

11月7日(日)
ウチの宇太と伽羅はマサキ(=松永忠一郎)ん家からもらった猫。キャットショーに自分の所のモモさんを出すから宇太をださないかとの話があり、本日宇太は後楽園ホールへ。家族で行くつもりだったが、キャットショーという言葉に興奮した娘が昨夜から38度の熱を出したため、僕が宇太を連れて行くことに。後楽園ホールでマサキに預けて帰って来た。夕方電話があり迎えに行く。なんでも宇太が二席だか三席になったかで、ものごっつうでっかなトロフィーをもらっている。へぇ、今まで、タリラリラーンな猫だとばつかり思っていたが・・・。

11月8日(月)
曇った肌寒い日。薄着かなぁ?と心配しながらでかけるが、歩くと結構暖かい感じがする。不思議だなぁ。ここんとこ空気が暖かいのかなぁ?

11月9日(火)
一日お稽古してましたね。暖かいですね、気温が。

11月11日(木)
来月、新橋演舞場で中村獅童さんの座長で「丹下左膳」が上演される。獅童くん宅で三味線を教えている生徒さんたちも出演が決まっている。良かった良かった。舞台に立ててうれしいだろうなぁ。その稽古が始まっていて、お三味線の稽古の方は休みとなった。舞台を楽しみにしています。

11月12日(金)
本日は突然の休日となった。フアーーーっ。

11月13日(土) 
軽井沢にのんびりしに連れていってもらう。お風呂入ってごはん食べて、お風呂入って一杯飲んで、フアーーーーっ。

11月14日(日)
軽井沢、今朝の気温二度。さっむーい。ブラブラして帰路につく。家まで約140キロ。近いなぁ。

11月15日(月)
来月2日のマンダラライヴに女流義太夫三味線の(鶴沢)津賀寿さんにこ出演いただくことになっている。以前本公演に出演していただいたが、それに続いて二度目となる。今回は義太夫三味線ひとつと長唄三味線が二つ、この三挺の三味線でどんなことができるかを考える。

まずは市ヶ谷の津賀寿さんのお稽古場に集合。なんや、ディズニーのグッズがいっぱいあるぞ。どうやらそっち方面が好きらしい。人は見かけによらないものだ(誤解しないでくださいね。そんなかわいらしい人とは思わなかったという意味です・・・・こりゃ余計に誤解されるな)。

邦さんと津賀寿さんは25年来のお友だち。まだ津賀寿さんが義太夫をやる前からのです。そんな縁で僕とも親しく口を聞いてくださっていて、「あつしくん」と呼んでくれてる。けれどもディズニーが好きだとは知らなかった。稽古場に来て良かったぞ。これで話のネタができたぞ。津賀寿さんのソロで一曲、僕らと一緒に二曲やりましょう、ということになる。

11月16日(火)
19日に「こきりこ節」というのを合奏することになっていて、三味線のパートを考えています。CDと譜に釘付けになり、ああでもないこうでもないと考えております。お弟子さんのお稽古の合間にやってるのではかどりませんね。「富山の民謡ですよ」ってお弟子さんたちが教えてくれました。え!誰かが作ったものなのかと思ってたよ(民謡だって誰かが作ったんだろうが)。最近の曲かと思ってましたわ、はぁ、知らないとは恐ろしいものですねぇ。まぁ、民謡とわかったからといって簡単にパートが作れるというのではないのですが。

11月17日(水)
昨年撮った「RANBU艶舞剣士」が、今月頭から上映されていまして、まだ出来上がりを観ていないのはいけないなぁと思いましてね、本日観に行くことにしました。僕の腕の部分は出演もしているんですが、だいたいは音楽を作ったのです。まぁ、祈ってるとことか日舞をしているところとかですね。どうなっているのかが興味深いところですね。

11月18日(木)
スーパーひたちに乗って水戸に来ました。そこから水郡線に乗り、常陸大宮にやってきました。小雨降ってて寒いです。大宮町文化センターに来ました。明日、小学生のための公演があるのです。そのためのリハーサルです。

尺八の柴田旺山さんが司会進行で、責任者ですね。伝の会は初めてご一緒させていただきます。で、「こきりこ節」は旺山さんが作った曲だと思っていたのです。

11月19日(金) 和楽器の玉手箱
昨日は随分と飲み過ぎました。ちょっと二日酔いぎみです。邦さんはと言いますと、久しぶりに重症です。本番前、本番中、本番後にそれぞれ昼寝をしていましたから。よくまあ、そんだけイビキがかけるなと感心いたします。

出演者は尺八・横笛・司会進行の柴田旺山さん。箏の遠藤千晶さん、お囃子は望月晴美さんと梅屋巴さん、それに伝の会ということですな。二回公演です。村田小、小場小、大場小、大宮小、上野小と玉川小、大賀小、世喜小、大宮西小、塩田小のそれぞれ四年生から六年生の生徒・先生たちが観たということですね。

11月20日(土)
田柄小学校の学芸会。二年に一度なんだそうで、昨年は展覧会だった。二年生の出し物はアリババの話。娘は召使いの役で「つまらないものですが、どうぞ」というセリフを言うのだそうだ。
「そうか、じゃあな、お前が『つまらないものですがどうぞ』っていうんだろ?」
「うん」
「そしたらな、それをウケる人がいるだろ?」
「ウケるって?」
「うーん、つまらない物を受け取る人だ」
「うん」
「その子にな『つまらないものにはメーン』とかやってもらえよな」
「むりだよぉ」
「そうか、メーンってするホウキとかがないか」
「そういうことじゃなくてさ」
「じゃ『つまらないものなら持って帰ってーーー』とか言ってもらおうよ」
「だから、しんきげき(新喜劇)じゃないから」
「だってそうやってくれなきゃ、お前が生きないじゃないか」
「だからイキなくていいんだってば」

11月21日(日) 秀扇会
友だちであり師匠でもある日舞の七々扇左恵さんとお母様の七扇ヒデ花師匠のお浚い会が横浜にぎわい座で行われた。
伝の会の「三絃エキゾチカ」という曲があるんですが、それに振りをつけてくれて左恵さんと五人のお弟子さんたちで踊ってくれるというのだ。うれしいねぇ。邦さんと弾きに行きました。左恵さんも初めての振り付け、僕も振り付けしていただくのは初めての経験です。いやぁ、見事に独特の世界がそこにありました。僕らのイメージとはまた違ったステキな世界でした。ほんと感激しちゃったぁ。でね、「三絃エキゾチカ」の中で一番気に入ってるフレーズがあるんですけどね、そこにどんな振りがつくのかなぁと思ってたんですが、みんなでジャンケンしてだるまさんがころんだみたいなことしてるの、サイコー。

11月22日(月)
張り替えに出していた三味線を「三味線かとう」さんが届けに来てくれる。人好きのウチの猫たちが集まってくる。気づくと、かとうさんが持ってきた長カバンの中に座っておちついている。猫が三味線カバンに・・・。

11月23日(祝) まつり湯ライヴ
浅草ROXの中に「まつり湯」というお風呂がある。健康ランドといましょうかね(古いかな)、そこでのライヴ。お客さまはお風呂入って一杯のみながら観る。久々に「からすの恩返し」などをやり楽しく過ごす。終演後、打ち合わせ。おもに次回のCDのこと。

11月24日(水)
「明日起きられないからもう寝た方がいいぜ」
「パパ、おはなしして」
「えー」
「じゃ、しつもん」
「はいはい、なんすか?」
「空はどうして青いの?」
「いい質問ですね。では空の青さをお答えする前に、宇宙ってわかる?」
「うーん」
「映画とかテレビとかで観たことあるっしょ。星があってさ、真っ暗でさ」
「うんうん」
「で、僕たちが住んでる地球ってあるじゃない」
「うん」
「地球も星なんだよ」
「?」
「おや?反応ナシか?地球っていうのも星のひとつなんだよ」
「え?!!!!」
「知らなかったのかよ。目さましちゃったな」

11月25日(木)
この家に住んで一年がたとうとしている。早いものだ。一年ということで、ミサワホームの方がやってきた。半年の時にも来てくださっていろいろ不備なところをなおしてもらったりしたが、ま だ完全になおってなかったりしている。特に外構という部分。玄関へのアプローチ部分や駐車場のコンクリートとか。
家の中も大事だが、玄関のとこなんてとても大事じゃないっすかねぇ。「顔」でやんす。うまくなおしてもらえないかなぁと思っているのです。

11月26日(金) 徳島
和佐次朗師匠が亡くなったのは1998年12月29日。今年が七回忌ということになります。明日、菩提寺の須磨寺で法要があるというので出かける。

須磨寺は神戸なんですが、徳島にやってきました。和佐次朗さんのお稽古場だった和佐和さん宅に行くためです。そこに行くと、和佐次朗さんがいるような気が今でもします。和佐次朗さんの弾き唄いのテープをかけて一人勉強したりします。すると不思議なもので今まで聞こえなかった音が聞こえてくるんです。「ああそう弾くのか」って思うことが必ずあります。不思議なものです。

11月27日(土) 須磨寺
和佐比路さん、和佐和さんご夫妻、和寿起さん、和佐瞳花さん、小笠原さんご一行にまぜてもらい、一緒に須磨寺まで連れていってもらいました。久々に会うゆかりの人たちになつかしさを感じ、余計に和佐次朗さんがいなくなったことを実感しました。

11月28日(日) 徳島
お三味線を弾いて、たくさん話をして偲んで、午後の飛行機に乗って東京に戻りました。

11月29日(月) 葛西小学校
9時45分に葛西小学校で邦さんと待ち合わせ。二時間くらいみとけば大丈夫かな。朝は混むしな。いざ出発。なかなかスムーズに進み、時間前に到着。コンビニでコーヒーとパン買って食べ、9時45分に葛飾小学校に着く。どっから入るのかなと思ってるところへ邦さんから電話。なんという良いタイミングだ。
「どこにいる?」
「あ、今小学校に着いたとこ」
「あ、そうか、裏に駐車場があるから」
「オーケー、裏にまわるわ」 小学校に沿って裏に回ってみるが邦さんがいない。あれ?と思ってるうちにまた正面に出できちゃった。
「あれ?一周しちゃったぞ、邦さんどこにいるの?」
「え?裏だよ・・・一周って、ここの学校、角にあるんだぜ」
「え?」
「葛西小学校」
「あ!!!!葛飾小学校に来てる」
「え?」
なんてこったい。葛西と葛飾を間違えてしまった。あわててカーナビを操作する。葛西小学校まで10キロ。まぁ、やるのは10時45分からだから間に合うだろう。いやぁ、ビックリするねしかし。

11月30日(火)
住所をたよりに津賀寿さん宅まで行ってみよう。市ヶ谷駅で地下鉄を降りる。改札でたとこの地図で番地を調べる。フムフム三番町はA3で出ればよいのだな。出たとこを左に左に行けば良いのか・・・・。

いつもの俺ならこの時点で地上に出てしまうのだ。しかし、私は改心した。もう今までの私ではない。方向音痴のクセに、地図をよく確かめない。いや、ちゃんと見てはいるのだが覚えていない。地上に出た途端に、あれ?どっちだっけな?ええい、ままよーと、歩き出してしまい、迷うのだ。もうその手にはのらんぞ。携帯のカメラで地図の写真を撮る。しかも3枚も。地上に出た私は地図の写真を確かめ、左へ左へと進む。おっ、以前見たような気がする公園がある。公園の前には詳しい地図が。そうだ、再び確かめるのだ。津賀寿さん宅の住所を見ながら地図を見る。

あれっ?千鳥が淵の近所ということになるなぁ。そんなとこだっけなぁ?どう調べてもそっちかぁ。と、歩いて行く。千鳥が淵まで来て、これは絶対に違うということに気がつく。津賀寿さんに電話をすると住所の番地が間違っている。なんだよーーー。せっかくがんばったのにぃ。聞けば、さっきの公園のとなりの住所だ。カンは当たっていたのらー。

「たくさん歩いたね」の言葉に迎えられ、おじゃまをする。前回の宿題になっていたフレーズだが、なかなかとりきれないとこもあり、再び検討しはじめる。作っている間にドンドン凝ってきて、出来たときには二時間たっていた。他にやる曲もあるのにぃ。ササッと他の曲浚って帰路、夕方からお弟子さんのお稽古なんだーーー。


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